探鯨譚(クジラをさがす話) その8

 七夕であり、満月であり、小暑である。
小暑であるが非常に暑い。(羅臼にしては)

 晴れと凪が二日続いた。こんな日は海に出たいものだ。油を流したような水面に憩うマッコウクジラの背中を見て、噴気のリズムに身をゆだねていたい。
舷側にあたる波の音、海鳥の鳴き声を運ぶ風が、幻想のような眠りに誘ってくれるだろう。
 昨日、アルクティカをガス欠させてしまった。ぬかっていた。どこかに精神の緩みがあるに違いない。
 自戒自戒。

探鯨譚(クジラをさがす話)   その8
 食物連鎖や生態系ピラミッドは、今では多くの人々に知られた知識である。小中学生もいろいろな場面で登場するこの概念はよく理解している。(ように見える)
 しかし、これくらい観念が先行している概念は他にないかも知れない。子どもに限らず大人である教師も同様だ。ホエールウォッチングを単なる物見遊山と同一視している人も少なくない。そんな人たちにクジラを見せても、ブタに真珠かも知れない。
 クジラと同じ空間に身を置くこと自体に意義があるし、全ての学習はそこから始まるはずなのだが。
 環境教育におけるホエールウォッチングの意義がもう少しだけでも広く理解される日はいつ来るのだろう。

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映画「劔岳 点の記」

「劔岳(つるぎだけ) 点の記」を観てきた。
新田次郎昨の原作は読んでいた。
明治時代、日本全土の地形図完成させる過程で、最後の空白地域の一つだった立山地方の測量の最後の三角点を当時未踏だった劔岳山頂に設置する時の物語である。
劔岳は氷河に削り取られた氷食尖峰で、北から東に向かって、大窓・小窓・三ノ窓と呼ばれる懸垂氷食谷があり、登頂を阻むような岩壁が立ちはだかっている。さらに、日本海を渡ってくる季節風と太平洋から風が複雑な地形にぶつかる厳しい気象条件が人を拒み続けてきた。
 日本山岳会との初登頂争い、陸軍参謀本部と測量をする現場技術者との軋轢、山岳信仰や民俗文化との葛藤などなど「ドラマ」になる要素はタップリとあるのだが、何よりも「地図を作りたい」という測量官・柴崎芳太郎の堅い意志と地元の案内人である宇治長次郎(うじ ちょうじろう、1872~1945)の人間としての対等な信頼関係など感動的な所が随所にあった。
 また、「八甲田山」など数々の映画でカメラマンを務めた木村大作さんの初監督作品であり、ちょっとエラそうに言わせていただけば、カメラの使い方に感心した。全体に抑制の効いたカメラワークが多く、淡々と展開していくストーリーは、まるで映画全体が山登りの行程であるかのように感じられた。
 ジワリとした映画。もう一度観たい。

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ジンガロ

 昨日、「ジンガロ」の公演を観てきた。
 「バトゥータ」という演目。
 言葉にできない世界が、そこにあった。疾走する馬。馬上で跳ね踊る人。馬の体臭や体温までが直に感じられるステージ。
 ひとつひとつを取り出してみると「曲芸」と言えない訳ではないのだが、それらを貫いている糸は、「生命」あるいは「人生」を考えさせる。そんなステージである。

 バックの演奏も素晴らしかった。それは、二つの楽団からなっていた。
 「ファンファーレ・シュカール」はモルドヴァ地方のブラスバンド。
 「タラフ・ドゥ・トランシルヴァニア」はトランシルバニア地方弦楽アンサンブル。
音楽とウマとヒトの調和が快い。

 公演そのものを撮影できないことになっていたことが残念である。Dscf1156
Dscf1157

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「チェ」を観てきました

 「チェ・29歳の革命」を観た。
1958年からのゲリラ戦でバティスタ政権を倒すまでが縦糸になっているが、1964年の
国連での演説、1956年のカストロとの出会い、さらにはカストロにいよる最初の蜂起だった1953年7月26日(「M26」と呼ばれている)のエピソードも織り込まれて、時間を行き来しながら、ストーリーが展開されていた。
 全体的に緊張感に満ちていて、ゲバラの人となりがよく伝わってくるように感じられた。
 同時に、アメリカに代表される進んだ資本主義国が、貧しい第三世界の国々に犠牲を強いて「発展」を享受してきた、ということが再認識でした。
 グローバリズム経済、新自由主義とその系譜は、体裁と名称をすり替えながら、現代の世界にまで連綿と続いているのだ、ということをあらためて考えた。
 いま、世界はやはりゲバラを必要としているのだ。

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ジンガロ

 ジンガロがやって来る。1月24日から東京で公演が始まる。初来日は2005年だった。「ルンタ」(風)というタイトルで、チベットの祈りの世界におけるウマと人のつながりを幻想的な舞台で演じていた。圧倒されあたまがボオッとなって帰ってきたのを覚えている。
 ジンガロとはフランスに根拠をおく騎馬劇団の名前だ。1984年の創立。バルタバスという人が主宰している。この人のウマの扱いは超絶的だ。円形の舞台を10頭以上のウマが疾走する。こんな曲芸的な騎乗にももちろん驚かされるが、スポットライトに浮き上がったウマが真横に移動したり後ろに下がったり、まるで踊っているよう動きを見せる。そんな幻想的なシーンが美しい、と思ったし技術的にも難しいのだろうなあ、と感じた。ほんの少しだけ僕も乗馬をしているから。
 今回の出し物は「バトゥータ」という。ルーマニアの二つの楽団の生演奏に乗せて繰り広げられる、生命力に満ちた熱狂的な大スペクタクル。なのだそうだ。駆け抜ける馬上の花嫁、暴走する馬車、大衆の生活と喧噪………

 以上、公式HPからの受け売り

 だが、それにしても、やっぱり楽しみだ。
公式HPのURLは以下の通り
 http://www.zingaro.jp/

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