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探鯨譚(クジラをさがす話) その8

 七夕であり、満月であり、小暑である。
小暑であるが非常に暑い。(羅臼にしては)

 晴れと凪が二日続いた。こんな日は海に出たいものだ。油を流したような水面に憩うマッコウクジラの背中を見て、噴気のリズムに身をゆだねていたい。
舷側にあたる波の音、海鳥の鳴き声を運ぶ風が、幻想のような眠りに誘ってくれるだろう。
 昨日、アルクティカをガス欠させてしまった。ぬかっていた。どこかに精神の緩みがあるに違いない。
 自戒自戒。

探鯨譚(クジラをさがす話)   その8
 食物連鎖や生態系ピラミッドは、今では多くの人々に知られた知識である。小中学生もいろいろな場面で登場するこの概念はよく理解している。(ように見える)
 しかし、これくらい観念が先行している概念は他にないかも知れない。子どもに限らず大人である教師も同様だ。ホエールウォッチングを単なる物見遊山と同一視している人も少なくない。そんな人たちにクジラを見せても、ブタに真珠かも知れない。
 クジラと同じ空間に身を置くこと自体に意義があるし、全ての学習はそこから始まるはずなのだが。
 環境教育におけるホエールウォッチングの意義がもう少しだけでも広く理解される日はいつ来るのだろう。

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